関越自動車道(通称:関越道)は、東京都練馬区の練馬インターチェンジ(IC)から、埼玉県、群馬県を経由し、新潟県長岡市の長岡ジャンクション(JCT)へと至る全長246.3kmの主要な高速道路です。冬のスキーリゾートや、夏草津・伊香保などの有名温泉地へ向かうルートとして、一年を通じて非常に多くの観光客やドライバーに利用されています。

そんな関越道には、ドライブの単なる休憩ポイントにとどまらず、ご当地グルメやショッピング、さらには絶景まで楽しめるバラエティ豊かなサービスエリア(SA)とパーキングエリア(PA)が充実しています。本記事では、関越道にあるすべてのSA・PAの最新施設情報や、絶対に外せないおすすめの特徴をエリアごとに詳しくご紹介します。目的地までの最適な休憩計画にお役立てください。

埼玉県エリア(南部)のSA・PA

東京都の練馬ICから出発して最初に通過する埼玉県南部のエリアには、首都圏からのアクセスも良く、設備の充実した大規模なサービスエリアやパーキングエリアが連続します。

これから始まる長旅への腹ごしらえや、帰宅前の最後のお土産探しに最適な、活気あふれる休憩スポットが揃っています。

三芳PA(上り・下り):練馬から最初の大型休憩拠点

三芳パーキングエリアは、関越道に乗って一番最初に現れるPAであり、スマートインターチェンジも併設されている非常に利便性の高い施設です。下り線は、店内スナックコーナーにある東京青山の有名とんかつ専門店「まい泉」をはじめ、屋外のミニショップに並ぶ鯵の唐揚げや焼き鳥、たこ焼きなどの充実したテイクアウトメニューが人気で、出発直後のドライバーの胃袋をしっかりと満たしてくれます。

一方の上り線は、「Pasar(パサール)三芳」という愛称で親しまれる巨大な商業施設となっています。有名店からこだわりの専門店まで実に23ものショップが軒を連ねており、まるでデパ地下のような賑わいを見せています。子ども用トイレやキッズコーナー、ベビーコーナーなどの設備も完璧に整っているため、小さな子どもを連れたファミリー層が旅行の帰りに安心して立ち寄れる、非常にホスピタリティの高いパーキングエリアです。関連するSA・PA一覧の中でも屈指の充実度を誇ります。

高坂SA(上り・下り):徒歩で上下線の行き来が可能

埼玉県東松山市に位置する高坂サービスエリアは、日本で唯一「上下線の施設が隣り合って立っており、徒歩で行き来できる」という非常にユニークな構造を持ったSAです。下り線の駐車場から本線をまたぐ連絡橋を渡って上り線の施設を利用したり、その逆も可能なため、一度の休憩で2倍の楽しみ方ができるのが最大の魅力です。

下り線では、彩の国さいたまの地場食材をふんだんに使用した自慢のメニューがレストランやフードコートで味わえ、埼玉土産も充実しています。上り線は、比企丘陵の豊かな緑に囲まれた自然あふれる環境の中にあり、関越道で東京方面へ向かう最後の「サービスエリア」となるため、旅の締めくくりとして食事やお土産の購入に立ち寄る人で常に賑わっています。

嵐山PA(上り・下り):個性的な「ブラック」が話題

嵐山(らんざん)パーキングエリアは、近くの渓谷の風景が京都の嵐山に似ていることに由来する嵐山町に位置しています。下り線では、地元比企郡で古くから栽培されている伝統野菜「のらぼう菜」を使ったオリジナルグルメや、地元嵐山発の新鮮な卵をたっぷり使った濃厚プリンなど、地域の特色を強く打ち出した手作り感あふれる食事が楽しめます。

そして、上り線で絶対に注目すべきなのが、自慢の「ブラックシリーズ」です。黒い外壁が目を引くスタイリッシュな建物を入ると、真っ黒なカレー、真っ黒なチョコレート、真っ黒なソフトクリームなど、見た目のインパクトが絶大なブラックメニューが多数ラインナップされています。話題作りにぴったりの楽しいPAであり、入り口にあるテラス席でのんびりとブラックソフトクリームを食べるのがオススメです。

埼玉県エリア(北部)のSA・PA

群馬県との県境が近づく埼玉県北部のエリアには、スマートインターチェンジを併設し、周辺地域の特色を色濃く反映したユニークなPAや、食のテーマパークのようなSAが存在します。

ドライブの疲れが出始めるタイミングで、美味しい食事と楽しい空間がドライバーを癒やしてくれます。

寄居PA(上り・下り):星の王子さまの南仏リゾート空間

寄居パーキングエリアは、上り線と下り線で全く異なる強烈な個性を持った施設です。下り線は比較的シンプルな造りですが、敷地内にのんびりできるテラス席が点在しており、隣接する深谷市の名産である「深谷ネギ」をたっぷり使ったメニューやお土産が多数取り揃えられている、地域密着型の温かいPAです。

しかし、特筆すべきは上り線の施設です。なんと、サン=テグジュペリの有名な童話『星の王子さま』と公式にコラボレーションしており、パーキングエリア全体が南フランスのプロヴァンス地方の町並みを見事に再現したテーマパークのような空間になっています。“大切なものを見つけてほしい”という思いが込められた敷地内には、童話に出てくる名フレーズをあしらった看板やオブジェが点在しており、写真撮影スポットとしても大人気です。

上里SA(上り・下り):ご当地グルメの宝庫

群馬県との県境に位置する上里サービスエリアは、スマートICを併設する大規模な休憩拠点です。下り線では、ボリューム満点の「かつトースト」や、ご当地B級グルメの「上里焼きそば」など、ここだけでしか味わえないレアなグルメが非常に充実しています。地産地消にもこだわっており、地元産の「姫豚」を使った肉料理や、上里産小麦を100%使用したコシの強い「上里うどん」は、口コミで評判が広がるほどの美味しさです。

上り線は、「食を通じて“旅の想い”を紡ぐ里」をコンセプトに「ドラマチックエリア上里」としてグランドオープンを果たしました。新しくなったショッピングコーナーや専門店では、埼玉県の特産品だけでなく、群馬、長野、新潟、栃木といった関越道・上信越道沿線エリアの絶品グルメや名産品が一堂に集結しており、買い忘れのお土産を調達するのにこれ以上ない完璧なラインナップを誇っています。

群馬県エリア(南部)のSA・PA

関越道はいよいよ群馬県に入り、名湯・草津温泉や伊香保温泉への玄関口となるエリアへと進みます。この区間には、赤城山や榛名山などの美しい山々を望む、雄大な景色と上州グルメが自慢の施設が揃っています。

駒寄PA(上り・下り):伊香保・草津への入り口

駒寄パーキングエリアは、スマートICを併設しており、全国的にも有名な温泉地である伊香保温泉や草津温泉へ向かうドライバーにとって非常に重要なアクセスの拠点となっています。特に関越道、上信越道、北関東道が合流する藤岡JCTを過ぎて最初のPAとなるため、複数台の車で旅行する際の待ち合わせ場所としても頻繁に利用されています。下り線のスナックコーナーでは、出汁にこだわった絶品のうどんやそばをはじめ、群馬ならではの上州名物メニューを堪能できます。

上り線からは、赤城山や榛名山といった上州を代表する美しい名峰の雄大な姿を間近に望むことができます。東京の練馬ICまで残り約1時間という絶妙な距離にあるため、最後のスパートをかける前のトイレ休憩や、眠気覚ましのコーヒーブレイクの場所として、多くのドライバーに選ばれている非常に使い勝手の良いパーキングエリアです。

赤城PA&赤城高原SA:上州の自然とご当地キャラ

赤城パーキングエリアは、赤城ICに併設された非常に小規模なPAです。自動販売機とトイレのみのシンプルな設備で売店はありませんが、混雑を避けて確実に短時間の休憩を取りたい場合には非常に重宝する静かなスポットです。

一方の赤城高原サービスエリアは、群馬県を代表する巨大なSAです。下り線では、愛嬌のある顔で大人気のオリジナルご当地キャラクター「からっ風ブー次郎」のグッズや関連メニューが大好評です。また、ここから先の越後川口SAまで長い距離にわたってガソリンスタンドが存在しないため、下り線を利用する際はここでの給油チェックが絶対に欠かせません。上り線は「ドラマチックエリア赤城高原」としてリニューアルされ、小高いテラスを備えた木漏れ日あふれる美しいマーケットプレイスへと生まれ変わり、地域の特産品がさらに充実しました。

群馬県エリア(山間部)のSA・PA

関越道でも最も標高が高く、豪雪地帯へと差し掛かる山間部のエリアです。新潟県との県境に立ちはだかる長大な「関越トンネル」を安全に通過するための、防災や雪対策の拠点としての役割も強く持っています。

下牧PA(上り・下り):自然の中の静かな休憩所

群馬県みなかみ町に位置する下牧パーキングエリアは、深い緑に囲まれた静寂な環境が特徴です。以前はハイウェイショップ(売店)が営業していましたが、現在は残念ながら閉鎖されており、自動販売機とトイレのみが設置されたシンプルなパーキングエリアとなっています。

食事やお土産の購入はできませんが、商業施設がない分、大型連休中でも比較的混雑しにくく、駐車場に車を停めて静かな環境で仮眠を取ったり、車外に出て山の澄んだ新鮮な空気を胸いっぱいに吸い込んでリフレッシュするには最適な穴場スポットと言えます。

谷川岳PA(上り・下り):関越トンネル直前の重要拠点と名水

谷川岳パーキングエリアは、全長11kmにも及ぶ危険な関越トンネルを目前に控えた、群馬県で最後のPAです。関越トンネル内は金属製のタイヤチェーンを装着しての走行が法律で禁止されているため、冬季はこのPAがチェーンの「着脱場」としての重要な役割を担います。降雪時にはスタッドレスタイヤのチェックが行われるため渋滞が発生しやすいポイントでもありますが、安全確保のためには欠かせない施設です。

このPAの最大の魅力は、なんといっても敷地内で谷川岳の天然の湧き水である「六年水」を無料で汲むことができる点です。店内では持ち帰り用の専用容器も販売されており、この名水を求めて立ち寄るファンも少なくありません。また、名物の「もつ煮定食(750円)」は、柔らかく煮込まれた熱々のもつが冷えた体を芯から温めてくれると大評判で、トラックドライバーから観光客まで、多くの人の胃袋を鷲掴みにしています。

新潟県エリア(南部)のSA・PA

関越トンネルを抜けて新潟県に入ると、そこは日本有数の豪雪地帯であり、米どころの魚沼地域です。美味しいコシヒカリと越後もち豚など、新潟ならではの絶品グルメがドライバーを待ち受けています。

土樽PA&塩沢石打SA:雪国ならではの施設構造

土樽パーキングエリアは、関越トンネルを抜けて新潟県側に出た直後にあるPAです。群馬県側の谷川岳PAと同様に、冬季のチェーン規制時にはタイヤチェーンの脱着場として機能します。売店はなくトイレと自動販売機のみですが、雪の中での作業をスムーズに行えるよう、駐車場のほぼ全域に消雪パイプが張り巡らされているのが雪国ならではの特徴です。

塩沢石打サービスエリアは、上下線で設置場所が少し離れている珍しい構造です。現在はガソリンスタンドやレストランが廃止され、実質的にはPAと同等の設備規模となっていますが、提供される食事のクオリティは極めて高く維持されています。下り線は手早く食べられてご飯が進む「野菜炒め」や「しょうが焼き」などの定食がリピーターに絶大な人気を誇り、上り線ではブランド豚である「越後もち豚」を使ったメニューや、新潟土産の定番「笹だんご」が飛ぶように売れています。

大和PA(上り・下り):八海山を望むアットホームな空間

大和パーキングエリアは、新潟県南魚沼市にあるのどかなPAです。上り線の施設は2005年に売店が閉鎖され、現在は自動販売機とトイレのみの営業となっており、記念スタンプなども設置されていません。

しかし、下り線の施設は小さな店舗ながらも、非常に家庭的で素朴な温かい雰囲気が保たれています。手作り感のある料理の味には古くから定評があり、特に長距離を移動するビジネスマンやトラックドライバーから「ホッと落ち着ける場所」として愛用されています。天気が良く空気が澄んだ日には、駐車場から越後三山の一つである名峰「八海山」の美しい稜線を一望することができ、ドライブの素晴らしいアクセントになります。

新潟県エリア(長岡方面)のSA・PA

関越道の終点である長岡ジャンクションに向けてラストスパートをかける区間です。信濃川の雄大な流れを望む展望台や、24時間営業のコンビニエンスストアを備えた、利便性の高い施設が揃っています。

堀之内PA&越後川口SA:信濃川の絶景と新潟の味覚

堀之内パーキングエリアは、堀之内ICが併設されたPAです。現在は自動販売機とトイレのみのシンプルな設備となっており、静かに短時間の休憩を取りたいドライバー向けの施設として機能しています。

一方の越後川口サービスエリアは、新潟県内でも指折りの豪雪地域に位置する非常に設備の充実したSAです。敷地内の緑豊かな園地には立派な展望台が設けられており、そこからは日本一の長さを誇る大河「信濃川」の雄大なうねりと、豊かなコシヒカリを育む越後の山々が織りなす四季折々の絶景を見渡すことができます。下り線では和食中心のレストラン「火ぼたる」での本格的な食事や、新潟名物の「柿の種」など地場産品が豊富に揃う広々としたショッピングコーナーが人気で、新潟の魅力を最後の最後まで存分に味わうことができます。

山谷PA(上り・下り):24時間頼れるコンビニ併設の安心感

関越道の終点である長岡JCTの少し手前に位置する山谷パーキングエリアは、小千谷市にある大変便利な施設です。下り線には、24時間営業のコンビニエンスストアが併設されており、深夜や早朝の移動でもお弁当や飲み物、さらには新潟の地元土産品まで確実に購入することができます。さらに、コンビニでありながら店内にイートイン可能なうどん・そばのコーナーが設けられており、手軽に温かい食事をとることができるのが素晴らしいポイントです。

上り線は「デイリーヤマザキ」が出店しており、店内で焼き上げる手作りの焼きたてベーカリーと淹れたてコーヒーが大人気です。それに加えて、うどん、そば、ラーメン、カレー、定食など、PA顔負けの非常に充実した食事メニューが提供されており、ガッツリと腹ごしらえをしたいドライバーの要望に完璧に応えています。地元で採れた新鮮な野菜の直売なども行われており、最後まで新潟の豊かな食の恵みを感じさせてくれる頼もしいパーキングエリアです。

まとめ

関越自動車道にあるすべてのサービスエリア(SA)とパーキングエリア(PA)の特徴や、絶対に見逃せないおすすめの絶品グルメ、施設の最新情報について、各エリアごとに網羅してご紹介しました。

関越道は、東京の練馬ICから新潟の長岡JCTに至る全長246.3kmの間に、星の王子さまをテーマにしたメルヘンチックな施設や、信濃川の絶景を望む展望台、さらには冬季のチェーン脱着のための雪国特有の設備など、他路線にはない個性的で多様なエリアが数多く点在しています。

ただ漫然と通り過ぎて単なるトイレ休憩だけで終わらせてしまうのは、あまりにも勿体ありません。各エリアが提供する独自のグルメや美しい景色を事前にチェックし、ドライブの計画にしっかりと組み込むことで、関越道の旅はより安全で、思い出深い最高のものになるはずです。

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